【熱環境】熱についての基礎
初めまして!banbiです!
今回は熱の基礎について学んでいきましょう。
【目次】
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熱の流れ
壁を挟んで温度差がある時、高温→低温に向かって熱の流れが生じます。(貫流熱流)
貫流熱流には、①熱伝導と熱伝達があり、熱伝達はさらに②対流熱伝達と③放射熱伝達に分けられます。
熱の流れは水をイメージすると理解しやすいです!
水は高いところから低い所に流れますよね。水位が温度、水流が熱流に対応します。
入ってくる水流と出ていく水流が等しい時は、水位の変化がありませんね。そのような状態は定常状態と呼ばれます。熱の場合に置き換えると、壁を流れる熱流がどこの部分でも等しい時は温度が変化しない定常状態となります。
現実では外気の温度や室温は変化しているので、定常状態になることは稀です。しかし、熱の流れを理解・検討する場合は、定常状態に置き換えて考えることが多いです。
【語句のまとめ】
①熱伝導:固体の壁内部を流れる。
熱伝達:壁表面を出入りする。②③の二種類
②対流熱伝達:固体表面⇄個体に接する空気間の熱の流れ
③放射熱伝達:固体表面⇄他の固体表面・大気との間での、電磁波による熱の流れ
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熱伝導
定常状態における、熱伝導の法則についてみていきます。
均一な厚さd[m]の固体端部の表面温度がt1[℃]、t2[℃]と異なる場合(t1>t2)を考えます。この時、壁内部を流れる熱流q[W/m^2]は固体の熱伝導率λ[W/(m・K)]に温度勾配をかけた式で表されます。温度勾配とは、壁1mあたりの温度差のことです。
この式からわかるように、温度勾配が等しい場合、熱の通しやすさはλに比例します。
熱伝導率は材料によって決まった値があります!断熱材として使われる硬質ウレタンフォームやガラスウールはλが0.05W/(m・K)以下と小さくなっています。
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熱伝達
熱の流れの際に登場した対流熱伝達について詳しくみていきましょう!
表面温度ts[℃]の物体がta[℃]の空気に接している場合、熱流qc[W/m^2]は次のように表されます。acは対流熱伝達率[W/(m^2・K)]でその値が大きいほど、熱は伝わりやすくなります!